学会発表抄録
11.第14回 東京臨床内科医学会               平成13年3月

矢追インパクト療法(YIT)

-人為的惹炎症・燃灼療法として-

渋谷区医師会(山脇診療所)

山脇 昂  

 人間に対する療法は、科学的か否かを問わず、焼灼療法が<主>です。
 日光浴をする、入浴する、食べる、飲む、運動する、お灸・針、電気治療、液体窒素で焼く、インシュリンとか注射をする、手術をする、…、アナフィラキシーショック、…、肝癌の塊にエタノールを注入する、脳腫瘍にγ-線を照射する。今後発展するであろう遺伝子治療も多分そうでしょう。これに対し、ステロイドとNSAIDは、消炎即ち<消す>療法です。
 YITは、日常、先生方が遣っておられる[皮内テスト]そのものです。次第に濃く、ということはせず、超微稀釈して6個遣ります。
 その後の診方で分岐します。発赤しようがしまいが、注射部位の発赤の有無大小には関心を持ちません。シールを張ってしまいます。同時に起こっている全身反応に注目し、観察します。鼻が通じ出し、深い呼吸をし出し、血色・顔色良好になり、虚ろな目又狐目状だった眼瞼が、より自然な形の良い眼瞼に変わります。眼力が変わります。深い安堵感が訪れます。
 具体的には、体内燃焼を盛んにしてやる、本来在るべき状態に戻してやる事です。
 もっと具体的には、物がいっぱい詰まって、もくもく黒い煙を外の煙突から排出している、不完全燃焼状態にある「達磨ストーブ」=(人間では糖尿病)に、別な所から新たに火種を持って来て入れてやり、少し掻き回してやる。するとストーブは音をたてゴーと良く燃え、本来のストーブの役目を果たす。燃焼を継続させるためには又新たに薪を入れて遣らねばならない。人間では運動後空腹感が起こり、又食べる、という状況に成ります。T-ChoとかTGの少なすぎる人には使ってはいけない。