【2)矢追インパクト療法】
−その局部的効果−
渋谷区医師会(山脇診療所) 山脇 昂
この6個の皮内注射は局部的作用もします。
肩関節周囲炎で痛がっている人に、その肩の周囲にこの皮内注射を6個やると、すぐに疼痛も軽減し、関節可動域も広がります。
腰の曲がっている御年寄りの腰部中心線両側に3個ずつ、ツポ等を考えなくとも、遣ってあげると、短時間の「沁みる」ような痛みが次第に拡大し「温かさ」に変わってゆき、診察ベットから降りた途端に、曲がった腰を無意識に「おいっしょ」と伸ばす人、伸ばそうと所作をします。腰が軽くなったと言い、帰る時歩行が楽そうです。その後数日間腰が温かく、お腹迄温かく具合が良い。夜中4〜5回起きて排尿に行っていたのが、1回で済んだと言います。
2週に1回の割で、この療法を繰り返すのですから、腰痛が楽、尿の出がとても良い、背が伸びた等々です。また腰部が痒くなって嫌だ、腰を出すのが面倒と、両前腕皮内に戻る人もいます。
現在「腰が曲がりかつ円背」の強い御年寄りを、腹の下に枕を入れて支え、腹臥位とし、背中曲部の両側に行っています。腹の所に色々な物を巻き付けていますから嫌がる人もいますが、注射後背中を伸ばそうと所作をします。
昨年11月頃から気づいたのですが、この方法の方が大人・御年寄りには適していると思います。大人の全身アトピー性皮膚炎の両前腕皮内注射6個遣っていて、一時全身に治癒傾向見られたと思っていたら4日後に又悪化し出し、皮内注射をしているその領域だけが治癒状態を示し、他は以前の状態に戻っている。
その方は腰も痛いので、腰に遣ってみたら腰部のアトピーが治癒傾向を示し、前腕内側は元の状態に戻りました。
子供には腰にはできないから両前腕内側皮内にやる。大人は腰に据えるのが良いと思います。
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