学会発表抄録
5.第36回日本成人病学会                       

矢追インパクト療法(YIT)
−御年寄りの曲がった腰を伸ばす−

山脇診療所  山脇 昂

【目的】超微濃度に稀釈した5種アレルゲンエキスとパスパートの皮内注射の累積・相乗・増幅効果は21世紀医療を大きく変え、人類に大きく貢献すると思います。インシュリンは糖を燃焼させます。この療法は中性脂肪を燃焼させます。「生命を継続させている火」そのものを取り扱うことになります。御年寄りの曲がった腰、もう少し上の弯曲円背を次第に矯正できる。曲がった腰を直せるなんて、観血的にでもなければ、世界中の誰も考えていなかった。減感作療法からスタートしていますが、目に見える形の変化(物理的歪の矯正)をもたらし得るスケールの大きな療法になりました。第7回日本臨床内科医会(金沢)で、求めていたのはこの療法だと直感した私は、以後この療法を、病名と言うよりは患者さんの訴える愁訴・症状そのものに対応可能と考えました。

【対象ならびに方法】腰又は背中の曲がった御年寄りに、ツボ等は考えずに、超微濃度に稀釈したアレルゲン5種とパスパートを別々に0.02〜0.05cc皮内注射を2週間に1回遣ります。数十分後に発赤を測定する事をしません。シール張ってしまいます。全身状態に起こる現象を観察するだけです。

【結果】身長も測定できず、腹臥位にもなれなかった方々が元に戻ってきました。

【結語】R.L.Noon(Noon,L.:Lancet、1,1572,1911)が始めたrag weed extractによる減感作療法は、進展なく今日に踏襲されています。1種を漸次高濃度皮下注射し、患者さんに耐久力を期待するという科学を一定方向に決定した論文です。この方法だけに目を奪われていてはならないと思います。